

TEXT-ÎLE 桜染めワークショップ
「 春をたたえる 」
その年、はじめの桜を目にするとき、なぜだか涙がこぼれてくることがある
ながいながい冬が明け、やってきた春があんまりにもまぶしいからなのか、
かつての、或いはやがてやってくる別れの気配のためなのか
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樹木の枝をそっと折るとその切り口からはもう、やわらかい香が漂っている
幾日もかけて炊き出した染液は薬湯のようにやわらかく、
ひかりの加減によって黄金色がみえたり、朱色にみえたり、名前をつけられない色をしてわたしを待っていて、
幾度となく繰り返してきた作業のはずであるのに、いつもよろこびに声をあげたくなる
ゆったりと揺するように布を泳がせる
はたはたと風にあててよく乾かし、
また染め、乾かし、また染めては媒染液に浸す
ことなる土地で育まれた桜の草木染めを通し、
わたしたちと桜の樹木の内側でいっぱいにたたえられ、
いまにもあふれだしそうな記憶をことほぎ、分かちあう時間としたい
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一昨年の冬に京都の二ヶ所で採取した桜で、オーガニックコットンの布(約34×45cm)を染めていただきます。包み布、敷布、鞄のアレンジ等にお使いいただけるサイズです。
桜のお染めが終わったあとは、色糸や染め織りのはなしをしたり、桜や春に纏わる記憶について共有する時間にできたらと思っています。
日 程 Ⅰ. 4月18日(金) 寺院の桜を染める
Ⅱ. 4月19日(土) 山中の桜を染める
時 間 11:00-13:30
場 所 澱々二階 @oriori_kikuzaka
東京都文京区本郷4-30-5
(Google map”澱々”で検索ください)
定 員 6名
¥9,900 当日、現金精算となります
持ち物 エプロン、濡れた手を拭くためのタオル
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TEXT-ÎLE / 吉田 遥
@harukayoshida_text_ile
詩人・染織家。東京外国語大学外国語学部ポルトガル語学科卒。2022年~2024年にかけ、紬織重要無形文化財保持者の志村ふくみ氏、志村洋子氏主宰の都機工房にて染織を学ぶ。独立後は暮らしや旅のなかで出会った土地の記憶をもとに染織、言語作品制作をおこなう。
澱々-oriori-
@oriori_kikuzaka
ドリンク作家・emmyの手がけるアトリエ兼バースペース「澱々-oriori-」。月に数回、完全予約制でオープンしています。
樹木の蒸留水、ハーブやお酢、果実といった、季節ごとに刻々と移り変わる素材で構成されるemmyさんのドリンクをはじめて口にしたとき、花弁や、落ち葉の重なるしっとりとした土の情景が浮かびました。
ワークショップ後や後日、ぜひ「澱々-oriori-」をおとずれ、「素材の持つテロワールの記憶を、一杯の、ひとときの物語に」をコンセプトに、コースで提供されるドリンクや、emmyさんのパフォーマンスを中心とした空間演出をあわせてお楽しみください。
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ご予約は info@emmy-drinks.comまで。
件名『春をたたえる』お名前、ご希望の日付、人数を明記の上、お申し込みください。
キャンセルポリシー
開催2日前を過ぎてのキャンセルは料金の100%を頂戴いたします
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